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1034話

これが私の気のせいではないはずだ。

草原を離れた次の日から、この道を巡回している武士の数が、突然数倍に増えたことに気づいたのだから。

トムハンは変装して情報を探りに出かけ、武士たちが我々の足取りを追っていることを聞き出した。彼らは我々がこの付近に姿を現したという情報を得ていたのだ。

片腕の商隊さえも拘留され、尋問を受けているという。

トムハンはひどく苦悩していた。自分が片腕に迷惑をかけたと思っているのだ。

私も心の中でため息をついた。あいつが生き延びてくれることを願うばかりだ。片腕との付き合いは短かったが、彼は天下に恥じない立派な漢だと感じていた。

このまま死んでしまうのは、あまりにも惜しい。...