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487話

「リンリン……」

三十分後になってようやく、救急車のサイレンがミルクティー店の外で鳴り響いた。

そのサイレンを聞いた瞬間、すでに泣きはらして目が腫れあがっていた傅芸晴の表情が一変した。そして彼女は抱きかかえている李雲霄に向かって喜色満面で言った。「雲霄、雲霄、しっかりして!絶対に何かあっちゃダメよ!」

「救急車、救急車が来たわ……」

この時、こっそりと鎮痛剤を飲み込んでいた李雲霄は、体内に流れる温かさを感じて、ようやく心が落ち着いた。真っ青な顔で、か細い声で傅芸晴に言った。「晴児、僕は、僕は君を愛してる……」

「うっ、うぅぅ……」

心を引き裂くよ...