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463話

「いや、もし傭兵たちが式鬼のことで助けを求めてきたら、喜んで力を貸してくれる傭兵がごまんといるはずだ」

……………

森の中。

舞い上がった土煙が徐々に晴れていき、大小二つの穴が現れた。穴の周囲には黒灰色の土が広がっていた。それは毒霧によって腐食されたものだった。突然、血の糸が張り巡らされた小さな腕が、その黒灰色の土から伸び出てきた。

「バキッ!」

「ミシミシ……」

不気味な音とともに、全身に血の糸が走り、皮膚や肉がところどころ裂けた二体の人型怪物が、ゆっくりと穴から立ち上がった。しかし、何事もなかったかのように立っている李雲霄を目にした瞬間、一体の怪物の口から奇妙な外国語が漏れ出た。

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