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410話

おまけに、以前は李雲霄は傅芸晴のボディガードとして現れたんだ。もし彼に何の力もなかったとしたら、それこそ奇妙なことになるだろう。

「はあ、どうやら私も卑怯な手を使うしかないようだな」

首を振りながら、古老人は無邦気な表情の李雲霄を見つめた。彼も李雲霄に申し訳ないことをするしかないようだ。

「あら、ここにいたの?またタバコ吸って。何度言ったらわかるのよ!」

ちょうどその時、裏階段のドアが突然開き、黒いコートを着た、男の子のような短髪の少女が立っていた。彼女は怒りに満ちた表情で古老人を睨みつけていた。

この少女に言われると、古老人は顔に苦笑いを浮かべ、慌てて取り出したばかりのタバコを捨て...