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363話

ふふっ!

今回は、あの凶器の胚胎を手に入れる機縁が、赤衣の女に懸かっているというわけか!

振り返ると、李雲霄の瞳には明らかな理解の光が宿っていた。彼はあの凶器の胚胎を必ず手に入れるつもりでいた。もしあの凶器を手に入れることができれば、虎に翼を得たように、さらなる高みへと実力を進めることができるだろう。

なにしろ、李雲霄が修練している『刀剑乱诀』は決して侮れぬものなのだから!

伏線を張る!

傭兵世界の用語で言えば、暗子を仕込むということ!

曹操の陣営にありながら、心は劉備にある駒を置くのだ。

李雲霄のような高手にとって、さりげなく暗子を仕込むのは、あってもなくてもよいことにすぎない。成功...