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360話

百花園の中で……

一部の興をそがれた客人以外は、頭の回る客たちが皆、乱れた衣服を身にまとい、自分の部屋から恐る恐る出てきて、好奇心に満ちた表情で音のする方向を見つめていた。

客が次々と出てくるにつれ、李雲霄の個室の前に立っていた赤い服の美女の顔に、一瞬、慌てた表情が浮かんだ。彼女は薛志斌に密かに便宜を図っていたのだ。もし裏の経営者に知られてしまえば、とんでもないことになってしまう！

ダメだわ、薛志斌のために自分の職を失うわけにはいかない……

一瞬のうちに、赤い服の女性の心は決まっていた。

そう思った彼女は顔を上げ、無言で薛志斌を見つめながら、大きな声で言った。「ちょっと待って、薛志斌。...