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258話

公園の入り口付近の植え込みの横。

薛霊は李雲霄の返事を聞いた瞬間、顔に喜色が浮かび、両手で李雲霄の袖口をしっかりと掴んだ。感謝の言葉が口からあふれ出る。「ありがとう、本当にありがとう、絶命飛刀さん!」

「些細なことだ」そう言い終えると、李雲霄の姿が一瞬で消えた。内勁を両足に注ぎ、軽功を駆使すれば、彼はまるで幽霊のように薛霊たちの前から姿を消した。

なんて速さだ!

一瞬で姿を消した李雲霄を見て、薛霊たちは目を丸くした。絶命飛刀の影が地面に映っているのを見なければ、目の前にいたのは幽霊だったのではないかと思うほどだった。

「シュッシュッ」

李雲霄は公...