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230話

「ジジジ……」

一瞬にして、空間全体が灼熱の気配に包まれた!

石灰の粉だ!

くそっ!人殺しの常套手段、石灰の粉じゃないか!

石灰の攻撃に対して、普通なら避けるのが当然だ。そうすれば、犯人の罠にまんまとはまってしまう!

犯人が企みが成功したとほくそ笑んでいる瞬間、李雲霄は素早く目を閉じ、右手が毒蛇のように不自然な角度で犯人の首の動脈めがけて切りつけた。

「ビシッ!」

たちまち、犯人の首筋から鮮血が噴き出した。

李雲霄の右手には投げナイフが握られていた。「絶命飛刀」を演じると決めた以上、十数本の投げナイフを身に着けているのは当然だろう。そうでなければ、どうやって「絶命飛刀」を偽装できるというのか!...