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187話

誰にも気づかれず、徐蓋が中に入ると同時に、一筋の黒い影が猛スピードでトイレの中へと飛び込んだ。

トイレの中。

徐蓋がトイレのドアを閉めようとした瞬間、見知らぬ人影が突然目の前に現れた。彼は顔を青ざめさせ、口を開けて叫ぼうとしたが、喉元に鋭い手刀が食い込み、強制的に口を閉じさせられた。

「げほっ、げほっ……」

喉を打たれ、徐蓋は顔を真っ赤にして激しく咳き込んだ。意識が戻った時には、トイレのドアはすでに閉まっていて、完全防音の尋問室と化していた。

まずいぞ?もしかしてこいつはホモなのか?

この男は一体誰だ?何をしようとしているんだ?

次々と思いが頭をよぎる。彼は普段から人の足を引っ張るよう...