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117話

「青い蛇の指輪!」

これは雷蛇組織の学員の証だ。

「シュッ!」

突然、酔っ払いの手から一筋の冷光が放たれ、普通の人間では反応できないほどの速さで李雲霄の喉元へ斬りかかった。

「はぁ…」

自分に向かって飛んでくる冷光に対して、李雲霄はただ小さくため息をつくだけで、少しも避ける素振りを見せなかった。

「チリンチリン……」一連の澄んだ音が、突然李雲霄の体から響き渡った。彼は顔を上げ、目の前の酔っ払いを軽蔑の表情で見つめた。

今や、その男に酔っ払いの面影はどこにもない。彼の双眸は野狼のように鋭く、全身から荒々しい殺気を放っていた。

まるで狼のように!

いや、この男こそ「悪狼」その人だ!

目の前の男が悪...