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845話

「そんなに混雑していて、しかもあなたのアレが大人しくないから、変なところに当たらないようにって思って、ちょっと挟んで大人しくさせただけよ。

もう、気にしないでよ。これは別に、私たち二人があんなことをしているわけじゃないんだから、そんなに敏感になることないでしょう。早く手すりをしっかり握って、でないと二人とも転んじゃうわよ」林詩曼は恥ずかしさを無理やり抑え、わざとおおらかな態度で老王に言い放つと、再び老王にしっかりと抱きついた。

林詩曼は老王の奇妙な表情を見て、口を開きかけたものの、結局何も言葉が出てこなかった。彼女は間近で見つめながら、ふと頭に浮かんだ。今、少しつま先立ちすれば、この唇にキスで...