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659話

その大きな壺に漬けられた酒は赤みがかった暗い色をしており、見るからに恐ろしい代物だった。中には半分ほど酒が入っており、残りの半分は薬材や老王が名前も分からない様々な物が詰め込まれていた。

あの一杯の酒を飲んだせいで、老王は今や突然自分の体が激しく反応するのを制御できなくなっていた。これで老王はますます、いつか王浩という若者からこの酒を少し手に入れようという決意を固めた。試してみれば、本当にあの酒の効果なのかもしれない。

老王は心の中で確信していた。なぜなら王浩の母親もあの滋養酒を少し飲んでいて、普段は慎み深く教養のある若妻が、ほとんど興奮して気が狂いそうになるほど、見知らぬ男である自分に対...