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582話

李さんはすでにマンション敷地内を一周し、四十代の清掃員の女性とも少し立ち話をしていた。年配の女性が今日の敷地内の汚れぶりや、誰かが破いた服が植え込みの枝に無造作に捨てられていることについて愚痴るのを聞いていたのだ。

李さんは清掃のお姉さんとしばらく話した後、彼女が大きなお尻を揺らしながら立ち去るのを見送り、ようやく名残惜しそうに振り返ってマンションを出た。

再び警備室に戻ると王さんはまだ戻っていなかった。それで李さんは少し不安になった。

あの王がまた一人で呼び出されて叱られているんじゃないだろうか。結局、李さんが王さんを会議に行かせたのだから、もし本当にそうなら助けに行かないのは義理が立...