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76話

夏雪は期待に満ちた眼差しで見つめていた。女性特有の婦人科の問題に悩まされていたのだ。

「中医学の伝統的な精髄、鍼灸だよ」唐蕭はもう彼女をこれ以上焦らさず、率直に言った。

夏雪は半信半疑だった。確かに唐蕭が鍼灸で外国人の患者を治療したことは知っていた。だが自分の月経不順については、漢方薬を飲んでも最短で五日はかかるだろうし、西洋薬でも三日はかかるはずだ。

それなのに唐蕭は十分で解決できると言う。少し疑わしく思うのも無理はなかった。

唐蕭は夏雪が躊躇しているのを見たが、別に不思議とは思わなかった。誰だって同じだろう。病気の治療には時間がかかるという伝統的な考え方があるのに、十分で治せると言...