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436話

「大江安保会社」は、もともと倒産寸前の会社だった。

袁軍と袁明の従兄の猛子が黒豹の元の会社に加わった時、彼らは提携を持ちかけてきたことがあった。しかし当時の黒豹の会社も自身が精一杯で、断るしかなかった。

だが今回は違う。黒豹が唐蕭について以来、大唐安保会社と合併し、最近の事業展開も順調で人手が必要になっていた。そうなると自然と、かつて協力を申し出てきた兄弟二人のことを思い出したのだ。

唐蕭はそういう経緯だったと理解し、今の会社の発展と奮闘する幹部たちに感動し、喜びと誇りを感じていた。

この安保会社は構想から設立まで、実際に軌道に乗せられるとは全く考えていなかった。もし黒豹たちと出会わなけ...