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366話

白芸はこの間ずっと古山にいた。彼女は藍瓊と国営製薬工場の件で奔走していたのだ。

実際に引き継いでみて初めて分かったことだが、この国営製薬工場は想像以上に酷い状態だった。もともとグローバルグループによる評価額は三千万余りだったが、実際に手に入れてみると、まさに外観だけで中身は空っぽという状態だった。

藍瓊はずっと古山で事業を展開してきたが、今回は彼女も見誤っていた。彼女は以前から古山国営製薬工場が汚職と管理不足で倒産と譲渡の危機に瀕していると聞いていた。

予想外だったのは、ここが管理の混乱だけでなく、多くの設備が90年代のものだったことだ。資料に記載されていた比較的新しい設備は、実際には全...