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348話

唐蕭は手を少し震わせながら、ゆっくりと薬鼎の下部にある排出口を開けた。

すると、黒い丹薬が一つ転がり落ちてきた。幸い彼は事前に準備していて、右手で受け止めることができた。

今、手の中に横たわる丹薬はまだ余熱を残し、独特の薬の香りを放っていた。唐蕭は思わず近づいて匂いを嗅いでみると、その清々しい薬の香りが鼻腔いっぱいに広がった。

その時、唐蕭の脳裏に一行の情報が浮かんだ:

「仙品丹薬、失敗寸前品、次品養顔丹、黒色、微量の気を発する、一般人が服用すれば五年間若さを保つ効果あり」

やはり成功したのだ。唐蕭は一気に興奮した。二度目の試みで仙品丹薬を炼製できたのだ。次品の養顔丹に過ぎないとはいえ、その意...