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346話

洞窟の場所は山の中腹にあり、外で火を焚けば立ち上る煙が誰かに発見される可能性があった。

唐蕭は振り返って洞窟からゆっくりと立ち上る煙を見た。この緩やかな放出は、内部では煙が渦巻いているものの、少なくとも高く舞い上がることはなく、山の向こう側の人々に気づかれることはないだろう。

そう考えて、唐蕭は仕方なく首を振った。当面は洞窟の中で作業するしかないようだ。外に出て作業していれば、誰かに気づかれて駆けつけられ、洞窟の中で火を焚いている自分を見て頭がおかしいのではと思われるだろう。

唐蕭はすぐにまた一抱えの乾いた薪を持ち帰った。この裏山は木々が密集していて、長年にわたって折れた枝が地面に散らばってい...