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156話

数人の看護師たちが仕事を終え、看護師長に別れを告げていた。彼女たちも今日は疲れていたので、退勤間際に夫に電話をかける者もいれば、彼氏に迎えに来てもらう者もいた。

もちろん、彼氏も夫もいない者は、黙々とタクシーで帰るしかなかった。

部屋に残ったのは唐蕭と夏雪だけ。そのとき、夏雪も身を翻して出ようとしていた。彼女は本当に疲れていて、休憩室で少し横になってから考えるつもりだった。

唐蕭は自分でもどこからその勇気が湧いてきたのか分からなかったが、ゆっくりと彼女の後を追った。

会議室は5階、夏雪の休憩室は3階にある。階段を下りながら、夏雪は体の動きに合わせて心臓が激しく鼓動するのを感じていた。

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