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72話
「暗闇の中で漂う吐息が首筋を這い回り、穆司闻は足を閉じたまま声を押し殺していた。耳元で囁かれる戯れごとに恥じ入るばかり。布団の中で密着した肌がこそこそと音を立て、ズボンが手の罪を隠しながらも、股間から粘つく水音が響いていた。
厳書意の腕が穆司闻の体を横切るように回され、彼を抱き寄せていた。指先が胸の蕾を軽く撫で、しびれるような感覚が神経を駆け巡るたび、穆司闻は崩れそうになる。
歯を食いしばり、一切の声を漏らすまいとしながらも、男の動きを止めようとはしない。
厳書意はそんな彼が気に入っていた。穆司闻のこの曖昧な態度が好きだった。口では何とでも言いながら、一度火がつけば、体を柔らかくして腕の...