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929話

すぐに町に着くと、二人はバイクを前回と同じ場所に預け、肩を並べて街へと歩き出した。しなやかな二人の女性の姿は、通りすがりの男たちの視線を惹きつけてやまなかった。

男性の同伴がいないため、前回のようにバッグを盗まれる事態を恐れた二人は、引き出したお金を持ち歩くのは危険と判断し、まずスーパーマーケットへ向かった。趙青は買い物かごを手に取り、喜児はただ黙って彼女の後ろについて歩いた。

妙桃のためにオーレイの保護クリームを一本選び、次に婦人用ナプキンが並ぶ棚の前へ。昼用と夜用をそれぞれ二袋ずつかごに入れると、近くにいた販売員が趙青を妙な目で見ていた。

喜児も何か違和感を覚え、小声で尋ねた。「前回...