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91話

老馬が孫晴晴とあんな関係になるのは道徳に反することだ。もし息子に知られたら、彼はメンツを丸潰しにしてしまう。そのため、質問されると少し緊張気味になっていた。

「お父さん、怖がることもあるんですね?」老馬の緊張を見て、孫晴晴はぷっと笑い、顔を赤らめながら言った。「実は大したことじゃないんです。朝、大軍があのことをしたがってたんですけど、私が断ったんです」

そういうことか、老馬はほっと息をついた。苦笑いしながらも、心のどこかで妙な喜びを感じていた。しかし口では「大軍があんなことをしたいと思うのは、お前が喜ぶべきことじゃないか」と言った。

老馬は軽く言ったつもりだったが、なぜか孫晴晴の心は少し...