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856話

「ママ、お茶が飲みたい……」

小宝はすでに起こされていて、うつらうつらしながら言った。少し脱水気味かもしれない。

「ママ、すぐにお茶を入れるわ!」趙青は急いでぬるま湯を注ぎ、小宝を抱きかかえて、数口飲ませた。

姑嫁二人が慌てふためいているところへ、階下からバイクのエンジン音と大きな黄色い犬の激しい吠え声が聞こえてきた。言うまでもなく、あの張先生が来たのだろう。しかも、都会の救急車よりも早く駆けつけてくれたようだ。

趙青の姑はすぐに階下へ降り、ドアを開けて彼を趙青の部屋へと案内した。

張志霖は救急箱を手に部屋に入ると、小宝のそばで不安そうに見守る趙青の姿に、思わず胸が高鳴った。趙青は薄い...