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827話

素手だけなら、張揚は陸涛を恐れていなかった。

だが陸涛の手には果物ナイフがあったため、背を向けた彼は逃げ出そうとした。

しかし逃げる間もなく、陸涛はすでに果物ナイフを彼の背中に突き刺していた。

「あっ！」

「くそったれ！」

罵声を吐きながら、陸涛は一蹴りで張揚を地面に倒した。

膝をつくと同時に、陸涛は果物ナイフを掲げてさらに刺そうとした。

「やめて！」趙青は慌てて叫んだ。「人殺しなんかしないで！人を殺したら刑務所行きよ！」

妻のこの言葉を聞いて、陸涛は動きを止めた。

それを見た趙青は急いで果物ナイフを奪い取った。

血の付いたナイフを脇に投げ捨てると、趙青は言った。「早く救急車を呼んで！」

陸涛...