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707話

「もし私が彼の本性に気付かず、さらに二ヶ月も交際を続けさせていたら、本当に大変なことになっていたかもしれない。そのまま会社を彼に継がせて、彼が外で女遊びをするようなことになれば、娘にとってはまさに地獄だ」

「幸い、あなた自身にとっても地獄だとは言わなかったね」

「それも同様に地獄だ」

「この条項は本当に削除できないの？」

「この契約書は取締役会の審議を経たものだ。私には勝手に修正する権限はない」

「あなたは社長でしょう」

「社長が何でも独断で決められるなら、取締役会など必要ないだろう？」

「わかったわ」

そう言った趙青の声は、少し諦めたような響きを含んでいた。彼女は契約書を読み...