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65話

「そういえば」馬小山はまるで何かを思い出したかのように、急に笑いだした。「オラ、言えねえよ。桂花おばさんが言うなって」

老馬は心の中で喜び、思い切ってポケットの飴を全部馬小山にあげた。同時に悪知恵が浮かんだ。

老馬は考えた。確かに自分は動画を持っているが、もし馬小山に自らこれらのことを張麗麗に話させることができれば、この芝居はもっと面白くなるだろう。そう思うと、老馬は悪だくみを始めた。

「情けねえな」老馬はわざとそう言った。

馬小山は意味が分からず、顔を上げた。いつもダメな奴だと言われるが、自分がダメだなんて少しも思っていない。

「オラのどこが情けねえんだよ」

「李桂花に言うなって...