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368話

「この何年間、実は彼女のことをずっと思っていたんだ。彼女に一曲歌いたい」

「私が選んでくるわ」

「『知心愛人』を」張揚が言った。「僕が男性パートを担当して、君が女性パートを担当してくれ」

叔父と恋愛ソングを歌うのは奇妙に思えたが、叔父は祖母のために歌うのであり、しかも彼女の夫は知ることもないだろうから、趙青はやはり承諾した。

趙青が曲を選んでいる間に、張揚はすでにマイクを二本用意していた。

しばらくして、『知心愛人』の美しく心地よいメロディーが個室に流れ始めた。

趙青が立ち上がった瞬間、張揚はすでにマイクを一本差し出していた。

趙青はソファに座って歌うつもりだったが、叔父が真ん中に立っているの...