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288話

「もちろん、それも二枚の布地を隔てての話だけど」

壁に掛かったウェディングフォトを見つめ、哀しげな表情を浮かべた趙青は、夫とのLINEのトーク画面を開くことにした。

「旦那さん、あなたが恋しいよ」

約5分後、趙青は夫からのメッセージを受信した。

「何か嫌なことでもあったのか?」

夫の返信を見て、趙青の顔にようやく笑みが戻った。

「今、ビデオ通話できる?」

彼女がそのメッセージを送信するや否や、夫からビデオ通話のリクエストが届いた。

趙青はすぐには応答せず、髪を軽く撫でつけ、あまり乱れていないことを確認してから通話に出た。

夫がホテルの客室にいるのを見て、趙青は尋ねた。「今日はこんなに早くホテル...