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1509話

杜鹃の体が近づくと、老馬はふわっと漂う香りを嗅ぎ、思わず喉が乾いてきた。

「そうだよ、俺はここで清掃員をしてるんだが、あんたは?何してるんだい?」老馬は杜鹃の胸元のネームプレートをちらりと見て、わざとらしく尋ねた。

こんな場所で知り合いに会うなんて、杜鹃は本当に恥ずかしくて仕方なかった。彼女はもじもじしながら答えた。「わ、私は友達の紹介でここに来て、お客さんに……マッサージするの」

「マッサージ?」老馬はわざと驚いたふりをして、目の前のソファベッドを指さした。「こういう場所でするのかい?」

「うん」杜鹃はこくりと頷いた。

老馬は急いで尋ねた。「じゃあ、あんたの父さんは知ってるのか?」

「知りま...