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1505話

一瞬にして、辺りの空気が凝固したかのようだった。

二人はただ目を見開いて見つめ合い、互いに言葉を失っていた。

数秒後、馮園園は慌てて足を下ろし、服装を整えると、頬を赤らめて小さな唇を噛んだ。「ノックもせずに入ってくるなんて、どうしたの?」

その言葉に我に返った老馬は、とてつもなく気まずくなり、顔を赤らめた。後頭部を掻きながら、困ったように言った。「すみません、馮経理。ちょっと急いでいたもので……」

「何を急いでたのよ?」老馬の言葉を聞いて、馮園園は思わず微笑んでしまい、顔の恥じらいはあっという間に消えた。

どうせ見られるものは見られたし、見られるべきでないものも見られてしまった。お互い大人なの...