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1321話

「まあまあ、早稲はもう植えたし、田んぼも山の斜面も一面の緑になっている。採石場の裏手の斜面は、ツツジの花で埋め尽くされているよ……」張志霖はゆっくりと言った。

「あぁ……」趙青の白い顔に再び赤みが忍び寄った。彼女は静かに目を伏せ、長いまつげがぶどうのような大きな瞳を隠した。採石場——それは二人が愛を育んだ場所だった。

「西林庵の火事があった斜面には、あちこちに柔らかくて元気なワラビが生えているんだよ」

「やっぱり故郷の春が一番美しいわね……」趙青は小さくため息をつき、魅力的な唇を一瞬引き締めた。「こっちでは春の緑がどんなものか、もう分からなくなってしまったわ……」

そうだ。深城に来てか...