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1128話

しかし、その喜びは一瞬で消え去った。愛らしい人の後ろにもう一人の美人が続いて出てきたのが見えた。よく見れば、徐多喜以外の何者でもない!

心は霜に打たれたナスのようにしおれてしまった。昨夜は忌々しい張志霖、今夜はこの手ごわい徐多喜だ。どうやら弟の嫁は万全の警戒態勢を敷いているようだ。

自分の不運を嘆きながら、この二晩の見張りも無駄だったと、うなだれて裏山から抜け出した。彼女が次に一人になる機会を待つしかないだろう。

泥棒を恐れるより、泥棒に目をつけられることを恐れるべきだ。一度目をつけられたら、趙青の日々は決して平穏ではなくなるだろう。

翌朝早く、趙青と喜児は小虎に起こされた。小さな子供...