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1069話

「大丈夫って言ってるけど、こんなに熱があるなんて……」彼はそう言いながら、病弱そうな彼女の様子を見て、胸が痛くてたまらなかった。「口を開けて、喉が炎症を起こしてないか見せて……」

もしウイルス性の風邪による高熱なら、通常は扁桃腺の炎症を伴うものだ。彼女がなぜ風邪をひいたのか、その理由は彼の心の中ではもちろん分かっていた。

「あー……」彼女は素直に口を開け、言いつけを守る子供のように「あー」と声を出した。新鮮でみずみずしい小さな舌が中で微かに震えていて、思わず口に含みたくなる衝動に駆られた!

「大丈夫なの?」喜儿が傍らで心配そうに尋ねた。

「扁桃腺炎だね、おそらくウイルス性の風邪が原因だ...