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102話

「赵おやじも年だから頭が回らなくて、それに老馬さんが馬小山の件を解決してくれたばかりだし、老馬さんは彼らの恩人なんだ。陳さんと老馬さんはもうあんな年だから、一緒に住んでも誰も何も言わないだろう」と、少し気まずそうに言いながらも、承諾した。

おじいさんが了承した以上、劉茵には断る理由がなかった。その日の午後には寝具を整えて老馬の家に運び込んだが、それが虎穴に入る羊だとは知る由もなかった。

案の定、夜になるとすぐに老馬の下心が活発になり、頭の中に邪念が湧き上がってきた。

老馬と劉茵の関係はある程度親密になっていたが、前回のことを劉茵に打ち明けてからは、これ以上親しくなる口実がなくなっていた。...