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784話

陸寧の印象では、宋楚詞はどちらかというと物事をきっぱりと処理するタイプの人だった。

だが今夜の彼女は妙にくどくて煩わしく、陸寧は違和感を覚えていた。

「ちょっと待って、まだ話が終わってないわ!」

宋楚詞はまるで最後まで喋り続けようとする井戸端会議の主役のように、彼を部屋で休ませてくれなかった。

陸寧は彼女を無視した。

明珠から唐王まで車で戻るという十数時間もの長旅を終え、彼はただ疲れ切っていた。早く炕に倒れ込んで、靴も脱がずにそのまま深い眠りに落ちたいだけだった。

寝室には淡い香りが漂っていて、心地よい香りだった。

宋楚詞がこの部屋に一年以上住み、すべて彼女の好みで飾り付けていた。陸寧が馴染ん...