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766話

葉明媚は間違っていなかった。陸寧が闇から出ることを決めた時点で、彼は燕春来を許し、取引をする気になっていたのだ。

彼は燕家への報復をやめ、その代わり燕春来は林舞児を傷つけないこと、さらには彼女を誰からも守ることを条件とした。

この条件は、燕春来にとっては容易なものだった。

陸寧はそう考え、そのように行動していたが、自分の意図を燕春来に直接明かすつもりはなかった。

そうすれば、燕春来は陸寧が彼に手を出せないと誤解し、林舞児を利用して陸寧に不利な行動を取るかもしれない。

それは陸寧の望むところではなく、彼はただ燕春来が自分の寛大な行為から真意を推し量り、暗黙の了解が生まれることを期待して...