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718話

蘇省、剣鋒山。

東西に二つの山頂があり、山の前方には直径約一キロほどの湖が広がっている。

澄んだ湖水には時折魚が水面から飛び跳ねるが、横切る水鳥にすぐさま咥えられ、瞬く間に遠くへ消えていく。

剣鋒山は標高こそ高くなく、山勢も険しくないが、その景色は格別に風雅だ。山全体が松や翠竹など、気骨と凛とした姿勢を象徴する植物で覆われている。

これぞまさに観光地ではないのに、観光地以上の景色を持つ場所と言えよう。

「かねてより剣鋒山は蘇省真の三大名山の一つと聞いておりましたが、今日まで縁がなく、今やっと拝見して、まさに名不虚伝。山は龍の姿、龍の尾は高く上がり、龍の頭は蜿蜒と下る。湖は珠のごとく、...