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673話

死老外は狂ったように笑いながら、野次馬たちを手を振って追い払うと、秦大川を地面から引っ張り上げ、死んだ犬でも放り込むかのように車の中に押し込んだ。

まるで大川兄貴が犬を極度に怖がることを知っているかのように、死老外はなんと彼に対して何の拘束措置も取らなかった。ただ「毛驴(ロバ)」と呼ばれるあの嫌な犬を後部座席に座らせ、自分は車に飛び乗ってクラクションを狂ったように鳴らすと、西へ向かって疾風のごとく走り去った。

道中ずっと、死老外は「儲かった、儲かった」と狂喜して笑い続け、あの犬までもが長々と舌を垂らし、その舌は秦大川の顔にほとんど触れそうになり、彼は恐怖で身動きひとつできなかった。

秦大...