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660話

「お前は一体何様のつもりだ、楼社長のパートナーなんて名乗れるのか?」

もしここが西洋料理店でなかったら、林林はきっと机を叩いて立ち上がっていただろう。今は声を抑えるのがやっとだった。

楼宇湘が正式に張良華と会見したあの夜から、林林は彼のことを目障りに感じていた。

なぜ目障りなのか、林林自身もはっきりとは言えなかったが、儒雅な紳士の雰囲気を漂わせるこの男が、まるで機会を窺い襲いかかろうとする毒蛇のように思えてならなかった。

誰だって毒蛇など好きではない。だから張良華と二人きりになると、林林は決して良い顔をしなかったし、傲慢な口調で彼を皮肉ったり、直接叱りつけたりす...