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621話

蛇窟は地下に造られており、地面から鉄格子の天窓までの距離は少なくとも三メートルはあった。

花小妖（そして蛇の群れ）の日々の食事は、彼女の専属の女性護衛によって竹籠に入れられ、ロープで降ろされていた。食べ終わると、また引き上げられる仕組みだ。

花冷夕の命令により、三人の女性護衛が一時間おきに鉄格子の前に現れ、見回りをしていた。

花小妖も慣れたし、彼女に寄り添う蛇たちも慣れた。皆、形式的な日課として、お互いに干渉せず、それぞれ思いを馳せていた。

蛇の群れは、これまで誰かが鉄格子を開けたときに、今回のような鋭い攻撃姿勢を見せたことはなかった。

今回、花冷夕が来ると、数匹の毒蛇が狂ったように...