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535話

「水揚げされた死体が『期限切れ』であろうがなかろうが、まだ『価値』があろうがなかろうが、新聞に掲載されている連絡先に電話したのだから、向こうはもっと丁寧に対応すべきだろう」とフラスキンは思った。

しかし相手の口調はあまりにも冷淡で、まるでフラスキンの電話が迷惑だとでも言わんばかりだった。

それにフラスキンは腹を立て、怒鳴り声を上げた後、電話を切ろうとした。

「な、なんだって!?」

フラスキンが電話を切った後、警察に通報するか、それとも死体を再び水中に投げ込んで魚の餌にするか考えていたとき、電話の向こうの男の声が突然八十デシベルも大きくなり、まるで割れた銅鑼を叩いたような音になった。

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