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53話

陸寧は自分がずいぶん憔悴したと感じていた。肌の質感は以前より繊細になったものの、それは病的な色合いだった。

人というものは、質素から贅沢へは容易く移れるが、贅沢から質素へは難しいものだ。

以前、陸寧と毛驢兄弟は外の揚げパンと肉まんがとても美味しいと思っていた。しかし林武が現れてからは、朝晩の食事は彼の手料理で、栄養も味も良く、何を食べても美味しく、食欲が増せば気分も良くなり、気分が良ければ元気も出るものだ。

ところが商御卿が強引に居座り、その無礼な言動で林武を怒らせたことで、陸先生の生活は以前の状態に戻ってしまった。心の中では何とも居心地が悪く、何を食べても美味しくなく、食欲も落ち、精神...