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515話

ドラマでよく見られるシーンのように、女性主人公が電話で男性主人公が亡くなったという知らせを聞いた後、携帯電話が手からすべり落ちるのに、彼女はずっと電話をかける姿勢のままで、長い間動かない。

宋楚詞は今まさにそんな状態で、表情は硬直し、目は虚ろで、まるで地球の回転が止まってしまったかのようだった。

ローラはすばやく彼女の携帯電話を拾い上げ、少し離れたところで小声で尋ね始めた。

その後、ローラが何を聞いたのか、どれくらいの時間話していたのか、宋楚詞には分からなかった。

それどころか、彼女の瞳がようやく動いた時になって初めて、自分がすでに石のテーブルに戻って座り、石榴の木を見つめていることに...