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373話

陸寧は金庸(きんよう)大先生の著作『射鵬英雄伝』を思い出した。

この物語で、西毒の欧陽鋒に対抗するため、丘処機たち七人が天罡北斗七星陣を組んでいた。

しかし、その中の一人が欧陽鋒によって先に打ち負かされてしまい、残りの六人では天罡北斗七星陣を組むことができず、もはや西毒に対して脅威を与えることができなくなっていた。

陸寧こそが、九幽王を手助けして五羽の雄鶏が何らかの陣形を組むのを破壊した張本人だった。

彼は敵を助け、雄鶏の一羽を殺したことで、老劉の悲惨な死を招き、さらには誰が真の九幽王なのかさえ分からなくなってしまったのだ。

率直に言えば、陸寧は間接的に老劉を死に追いやった人物だった...