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304話

鉄遼が部屋に入ってきたとき、手には花生米の袋と白酒のボトルが二本あった。

一人一本ずつ、ソファに横座りして、ボトルを軽く合わせた後、口をつけて一気に飲む。

一息に半分近くを飲み干した陸寧は、息を大きく吸い込み、疲れ切った顔に赤みが浮かんだ。一掴みの花生米を口に入れ、感慨深げにため息をついた。「はぁ、乾煎りの花生米を肴に酒を飲むなんて、皇帝になれたとしても替えられないな」

「お前の言う皇帝って随分と安いんだな」

鉄遼は少し笑い、再びボトルを持ち上げようとしたとき、陸寧が尋ねた。「ロプノール地域のあの暗黒世界のこと、それにあの馬鹿げた伝説とか秘密とか、お前はどれくらい知ってるんだ?」

「...