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213話

春風が何日も吹いていたが、大地を温めるには至らなかった。

まさに「三尺の氷、一日の寒にあらず」という言葉通り、先ほど降った小雪は、冬が老四に告げているようだった。「おいおい、俺はまだ去っちゃいないぞ。新しい靴を履いているからって、転ばないと思うなよ」と。

ぶつぶつと文句を言いながら青石の小橋を下りていた老四は、不注意から雪の上に転んでしまった。

雨の中で転ぶのとは違い、雪の上で転ぶなら少なくとも新しい服は汚れない。ただ、起き上がろうとした時に、酒の勢いで再び激しく転んで、目の前で星が飛び交うことになった。

「くそったれ天気め、俺に逆らいやがって!」

目を閉じて頭を振った老四は、呪いの...