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172話

老先生は首飾りを細かく見た後、これが間違いなく「水粉美人」であると確信した。

明珠の葉明媚の「水粉美人」だ。

疑いようもなく、誰であろうと、たとえ葉明媚のような傲慢な女でさえ、七百万ドルもの価値がある首飾りを軽んじることはなく、最も大切な宝物として扱うはずだ。

女性とは、皆宝石が好きではないか?

しかし今、この首飾りがバスに乗る二人の手に渡っている。

老先生は足の指を使って考えても、彼らがこの首飾りを手に入れた経路が正当ではないことは想像できた。

だが更に彼を困惑させたのは、明珠はおろか、中華全土、いや世界中を見渡しても、葉明媚からこのような品を容易に手に入れられる者などいるだろう...