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155話

私は舞儿のことを好きなのか、それとも本当に兄弟として、家族として見ているのか?

陸寧は一時の軽率な発言で林二を怒らせてから、この道中ずっとこの問いについて考え続けていた。

確かに、誰かを好きになることと、その人を愛することは必ずしも同じではない。

だが、自分を救うために死をも厭わない女の子を好きになる、そんな気持ちは甘美なものであることに変わりはない。

十四歳の時に初めての経験を街娼に捧げて以来、陸兄貴が接してきた美女は、三百人とは言わないまでも二百五十人はいた。

だが、彼はその誰一人として好きになったことがなかった。

一人も。

もし神様が無理やり好きだった相手を言わせるなら...