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1398話

「彼岸花が並び咲いてこそ、九幽の世界に対して不思議な効果をもたらすのです」

陸寧はずっと前に陳婉約からそのことを聞かされていた。

宋楚詞の彼岸花は右肩の下にあり、彼女が陸寧と向かい合って体を寄せ合うとき、二つの花は一つに合わさり、完璧に一輪の並び咲く花となる。

一方、花小妖の彼岸花は陸寧と同じく左肩の下にある。つまり、向かい合って体を寄せても並び咲く花の形にはならず、互いの排斥現象も起こらない。

簡単に言えば、陸寧と花小妖は二人が望みさえすれば、いつでもどこでも愛し合うことができるのだ。

陸寧と宋楚詞の体にある左右対称の彼岸花は、同極の磁石のようなもの。どれほど努力しても、くっつける...