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1382話

秦大川と陸寧が仲たがいしたことについて、劉おじさんは知らなかった。

さすがは長年社会を渡り歩いてきたベテランだけあって、先日突然、秦大川が神通エクスプレス・グループにやって来て、遠回しに昔の仕事に戻りたい意向を匂わせた時点で、劉おじさんは何かを感じ取っていた。

だが彼は敢えて尋ねようとはせず、ただ大川兄貴をもてなすだけでよかった。

陸社長の母親を救うために秦大川が血まみれになって命を落としかけた一件は、今でも鮮明に覚えている。どんな大きな過ちを犯しても、陸寧が彼を梨花山から追い出すことはないだろうと、馬鹿でもわかるはずだ。

おまけに、陸社長が実の兄弟のように慕うラバも彼についてきている...